工事請負契約書ガイド

2007年08月10日

工事請負契約約款とは

工事請負契約約款とは、工事中や建物の完成 及び引き渡しの後にトラブルが生じた時の解決方法を取り決めた書類です。

工事請負契約時に添付され、一般的には日本建築士会連合会等の建築関係の団体が協定して作成された、四会連合協定工事請負契約約款の書式が使われますが、建築会社なりに都合の良い様に改定して使用されていますので、工事請負契約締結前までに内容の確認を行い、建築主側の不利になるような記載内容については改定を求めるようにして下さい。

※工事請負契約約款には、注文者・請負者や監理者の責務、工事用地の対応、他の関連工事との関係、請負代金の内訳書と工程表の対応、一括下請けの対応、権利・義務の譲渡禁止、保証人を立てる場合の対応、現場代理人、履行報告、工事関係者についての異議、工事材料の品質対応、支給材の対応、建築主の立会い確認、工事記録の整備、設計の疑義・条件変更の対応、図面・仕様書に適合しない施工の対応、損害防止の対応、第三者への損害対応、施工の損害対応、天災等の不可抗力の損害対応、損害保険の加入、建物の完成及び検査、建築費の請求・支払い・引渡、瑕疵担保、工事・工期・請負代金の変更、履行遅延及び違約金の対応、発注者と請負者の解約対応、紛争の解決等について記載されています。

尚、各団体の契約約款の雛型(サンプル)は、住宅などの小規模の建物や、設計・施工で工務店などに依頼する場合 及び建築条件付き住宅などには、実情にそぐわない契約約款となっています。
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2007年08月06日

工事請負契約締結の注意点

契約書を締結する前に以下の点に注意しましょう。

1.建物の内容は明確ですか?

建物のプラン・仕様・性能・価格は確定していますか、また、別途工事等は把握できていますか。とくにプランや仕様が確定していることを確認することは重要です。仕様に曖昧なところがあるとコスト、工期ともに影響を受けることがあります。


2.図面・見積書が揃っていますか?

確定している建物のプラン・仕様・性能・価格が明確に記載された図面・見積書が添付されていますか?
また、見積書に前提条件を入れることを忘れないでください。とくに請負契約書などでは材料費の値上がりは原則として請負人の負担となることが多いですが、昨今の中国などの影響による材料費高騰の状況にあっては、すべてを無条件で受け入れることはリスクが高すぎます。
さらに遅延損害金などの名目で、工事の完成・引渡しが遅れることによる損害を金銭換算している場合がありますが、工期が正しく計画通りにいくためには前後にある他の工程も期日通りに実施されることが必要であることは明白であるため、このことを盛り込んだ形で前提条件を見積書に書き入れたほうがいいでしょう。


3.図面関係

以下の図面が揃えられていることを確認します。
・仕様書・仕上表・配置図・平面図・立面図・断面図・矩計図・構造図・設備位置図


4.見積関係

第2項で述べた点に注意します。
・見積内訳明細書


5.契約書 及び工事請負契約約款の内容に問題はないですか?

・契約約款は用意されているか。
・契約約款には、重要なポイントが記載されているか。
・建築主側の不利にはなっていないか。
・依頼形態など実情に即した契約約款になっているか。
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工事紛争の未然防止のために

東京都建設工事紛争審査会に寄せられる申請や相談の多くは、契約書がないものや契約書の記載が不足していることが原因で起こるトラブルです。

当初の契約書があっても、工事の追加や変更を口約束で済ませたり、工事代金の変更についてきちんと確認しなかったことなどが後になって、「言った、言わない」のトラブルに発展することがあります。
トラブルを未然に防ぐ為のポイントを下記のチェックリストにまとめました。契約の際に参考にしていただければ幸いです。


◆発注者の方のチェックリスト

・請負業者および工事監理は信頼できる業者を選びましょう。
 > 東京都都市整備局では都知事許可の建設業者の許可申請書の閲覧ができます

・地盤調査や基礎工事は十分に行いましょう。
 > 建築士事務所に工事監理を依頼するとよいでしょう。

・確実な資金計画を立てましょう。

・契約の際は、契約書等をよく読み、納得するまで印鑑を押さないこと。
 その際、無理な工期は設定せず、必ず余裕をもつこと。

・追加工事は特にトラブルの発生しやすいところです。
 > 工事金額や工事内容、工事完成時期等について両当事者で合意をしておくこと。

・追加工事に限らず、業者との約束は日付を記入し、施工者の確認印(サイン)等をもらい、必ず書面にしておくこと。

・業者任せにせず、自分の目で現場を見ること。



◆請負人の方のチェックリスト

・発注者とは長い付き合いになります。発注者との円滑なコミュニケーションをはかること。

・きちんとした契約書等を作成し、相手方にきちんと説明すること。

・追加工事に限らず、相手方との約束は日付を記入し、発注者の確認印(サイン)等をもらい、必ず書面にしておくこと。

・元請負人は、下請業者の選定・監督は元請の責任であることを十分自覚し、元請としての責任を果すこと。また、下請業者に対し、契約書等を明示すること。
 > 一括下請や不当に低い請負代金、不当な使用資材等の購入強制はいずれも建設業法違反になります。

・下請負人は、自分の身は自分で守る気持ちを持ち、注文書等を請求し、技術的にも法律的にもきちんとした仕事をすること。
 > 建設工事請負契約は、一般的には、工事請負契約書、工事請負契約約款、設計図、仕様書が一体となって、契約の内容となります。


【参考】標準的な請負契約書

・民間建設工事標準請負契約約款(国土交通省ホームページで見ることができます)

・民間連合協定工事請負契約約款(旧四会連合協定約款)

などを参考に契約書を作成することをお勧めします。

なお、上記のチェックリスト以外にも、各請負契約に関するホームページがありますので十分にチェックしてください。
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2007年08月05日

工事請負契約書と割り印

日本建築家協会では住宅相談サービスを会員のボランティアで提供しているそうです。

相談内容の多くは、契約もしくは契約関連に対してのクレームです。いい加減な契約をした理由としては、「相手を信用したから」という方が多数あるということです。根拠なく、相手を信用して契約を結ぶというのは、とても危険ですね。


工事請負契約書を入札または、随意契約(入札や見積もり合わせに依らず、特定の一社だけと話し合いで契約すること)にしても、請負金額について話がつけば契約書を交わすことになります。建築工事に必要な契約書の書類は次のようなものです。


◆建築工事に必要な契約書

1.契約書  (契約当事者の名前、工事名、規模、工期、金額等を記して署名押印する)
2.契約約款 (どの工事にも使えるように印刷されたフォームによる契約内容の詳細)
3.内訳明細書(設計変更の場合の工事費増減の根拠となるもの)
4.現場説明書(設計図や特記仕様書に書かれていない条件等)
5.質疑応答書(見積り時に出された質疑とその回答)
6.設計図  (実施設計図一式)
7.特記仕様書(その工事特有の仕様書、別に特記仕様書で指定された共通仕様書がある)


◆割り印

通常、工事請負契約書とは、これらの書類を製本し、署名押印並びに割り印をして建築主と施工者が1通ずつ保管することになります。一般的に契約書の中身が書き換えられることを防ぐため、ページ数が2枚以上になる場合は、ページ相互へ割り印をします。

建築工事の契約書は厚さが20cmにも30cmにもなるものがありますから、割り印が大変なので袋綴じ方式の製本にして表表紙、裏表紙の見返しに押印をします。


工事規模の大小によって契約書の厚さは異なりますが、契約書に書かれているべきことは、建築工事を完成させるために必要な全ての条件が網羅されているかが大切です。
逆な言い方をすれば請負者は契約書に記載されていない工事はする義務がないということになります。
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工事請負契約書と収入印紙

平成9年度の税制改正およびこれに伴うその後の税制改正において、住宅・土地等の取引の活性化を図ることから、平成9年4月1日から平成19年3月31日までの間に作成される「不動産の譲渡に関する契約書」と建設工事の請負による「請負に関する契約書」のうち、その契約書に記載された契約金額が1000万円を超えるものについては、はるべき印紙の額が軽減されています。軽減されている工事請負契約書の印紙税額は以下のようになります。

工事請負契約書では、

 記載された契約金額 印紙税額(1通または1冊につき)
 1000万円を超え 5000万円以下 1万5千円
 5000万円を超え 1億円以下 4万五千円
 1億円を超え 5億円以下 8万円
 5億円を超え 10億円以下 18万円
 10億円を超え 50億円以下 36万円
 50億円を超えるもの 54万円

以上が軽減税額となります。



建設工事とは、建設業法の第2条第一項に規定する建設工事をいいます。
そして、この建設工事は土木建設に関する工事で、具体的には、
・土木一式工事
・建設一式工事
・大工工事
・左官工事
・とび・土工・コンクリート工事
・石工事
・屋根工事
・電気工事
・管工事
・タイル・れんが・ブロック工事
・鋼構造物工事
・鉄筋工事
・舗装工事
・しゅんせつ工事
・板金工事
・ガラス工事
・塗装工事
・防水工事
・内装仕上工事
・機械器具設置工事
・熱絶縁工事
・電気通信工事
・造園工事
・さく井工事
・建具工事
・水道施設工事
・消防施設工事
・清掃施設工事

と定められています。


◆建設工事の具体的範囲

建設工事の具体的範囲に当てはまる建設工事の請負に関する契約書がこの軽減税率の適用の対象になるということです。

このことから、建築物などの設計や建設機械の保守、船舶の建造、機械器具の製造・修理などは、この建設工事には入りません。

また、この建設工事にあてはまる工事によって工作物などを取付け、あるいは設置した設備、機械器具などの保守や修理は建設工事そのものではありませんから、ここにいう建設工事にはあたりません。
posted by 工事請負契約書 at 08:19| 工事請負契約書と収入印紙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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